投資用不動産をどこに買えばいいのか？（オークランド編）

オークランドの平均不動産販売提示価格（asking price）が$500,000を突破したのが2011年9月。

それからまだ6年しか経っていませんが、同価格は倍の$1,000,000を突破することがほぼ確実です。

出典：Trade me Property

上図の通り、オークランドでは過去5年間で72.6%も不動産価格が上昇しています。この上がり方を見るとバブルではないかと疑りたくなります。

しかし、この裏には人口急増による実需とそれに見合うだけの住宅が供給できていないという原因があり、1980年代に日本で発生したバブルとは全く異質なものです。

では、住宅価格はこのまま上がり続けるのでしょうか？そして、加熱するオークランドの不動産マーケットに投資を検討するだけの不動産は残されているのでしょうか？

高級住宅エリアのハイクラス物件は、3年前からさらに値上がりしており、現在の平均価格は200万ドルを超えています。

出典：Trade me Property

価値が落ちにくいエリアではありますが、ここは富裕層に限定されるマーケットです。私のような一般人は及びではありません。

また、ミドルクラス物件でも100万ドル近い価格では、やはり手が出ず投資対象にはなりません。

ではどうやって投資物件を探せば良いのか？その「ヒント」が不動産価格上昇率のランキング（下図）にあります。

以前も述べましたが、ニュージーランドではインカムゲイン（レント収入）よりもキャピタルゲイン（価格上昇）に重きを置いて不動産投資するのが一般的です。

キャピタルゲインの上昇率はSuburb（地区）によって差があります。過去3年のトップ10は以下の通りです。

＜価格上昇率１位〜５位＞

＜価格上昇率６位〜１０位＞

出典：Trade me Property

街の中心部または近い地区（Newmarket・CBD・Eden Terrace）が高くなったのは理解できます。最近は交通渋滞が社会問題化してますので、通勤に便利な中心部はこれからも価値を高めていくに違いありません。

Waiheke IslandにあるOneroaやOnetangiは意外な気がしましたが、物件数が少ない上、大都市の近くで地方のようなライフスタイル重視の生活ができるという利点もあり、高くても欲しいという人はいるんだと思います。

OmahaやCampbell's Bayは、ノースショアというだけでプレミア感があります。さらにSea View物件が多いことや有名校のスクールゾーンにもなっていたりと、人気があるのもうなづけるエリアです。

注目は7位のKelstonです。地味すぎて最初はどこかわからなかったのですが、Centralと西部エリア（Waitakere City）の中間地点にあります。

Waitakere Cityは、モーターウェイが整備されたり、NZ最大規模の大型ショッピングモールがオープンしたりと、以前と比べ住環境が良くなっています。

生活が便利になれば住宅地として人気が出ますので、不動産価格も右肩上がりです。

KelstonはWaitakereとCentral、両方にアクセスが良い地区ですので、価格が高騰しても不思議ではありません。

ここで注目したいのは、「開発」というキーワードです。大規模なインフラ整備が行われるエリアは、不動産価格が上昇する可能性が高いと言えます。

そして、価格が比較的抑えられていてオークランド平均との乖離があることも重要なポイントです。

一番上の折れ線グラフを確認すると、3年前（2014年3月）Price Indexはおよそ65万ドル。それに対しKelstonは45万ドル台です。約40%もの差がありました。

現在、こうした条件に当てはまるエリアはどこになると、注目すべきはManukau Cityです。

オークランド空港、産業施設、高等教育機関、病院など多くの人が働ける場所があり、住宅や交通網の開発が進むこのエリアは、オークランド平均と比較すると価格はまだ低く抑えられています。

Manukau中心近くに開発予定のホテルと住宅

ピンポイントでどのSuburbが第二のKelstonになるかは、今年、現地を視察した後に報告する予定です。


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