ニュージーランドは銀行の金利が高いので、定期にしておくだけでも「お金が増える気」にさせられます。
4大銀行(ANZ、ASB、BNZ、Westpac)の1年定期金利は、1万ドルから2万ドル以上の預け入れで、3.2%から3.35%です。日本の銀行に比べるとはるかに高い利息がいただけます。
日本の定期預金の金利を調べてみると、価格ドットコムランキングで一番人気はオリックス銀行のスーパー定期300です。その1年満期の利率は驚きの「0.15%」.....
しかも預入金額は300万円〜。ニュージーランド人が見たら「こんなに低金利なのに300万円も預ける人いるの?」と思うでしょう。
ニュージーランドの"一般的"定期金利は、単純計算でオリックス銀行の”20倍以上”です。
それでも私はニュージーランドの定期預金に魅力を感じません。
インフレ率を加味すれば、3%の金利がついたところで、1年後のお金はさほど増えたことにならないからです。
オークランドで不動産投資を始めた頃、ニュージーランドの住宅価格は大まかに12年おきに2倍になるということを知りました。年率に直すと「約6%」です。
当時は30万ドル程度で3ベッドルームの家を買うことができました。頭金を15万ドル(50%)入れたという想定でどのくらいの利回りになるか計算してみます。
<購入時>
A.物件価格 $300,000
B.頭金 $150,000
C.ローン $150,000
D.純資産 $150,000(AーC)
<1年後>
E.物件価値 $318,000(A*1.06)
F. 頭金 $150,000
G.元本返済 $ 5,000
H.ローン残 $145,000(FーG)
I. 純資産 $173,000(EーH)
<純資産の変化>
J.購入時 $150,000
K.1年後 $173,000
L.増価額 $ 23,000(KーJ)
M.利回り 15.3%(L/J)
不動産に投資し、1年後に6%の価値増加分($18,000)と、レント収入で返済したローン元本($5,000)を合計して$23,000を含み益として受け取った計算になります。
投資額(頭金)$150,000に対し$23,000のリターンで、初年度の年間投資利回りは「15.3%」です。
ここ数年の不動産価値の上昇率は6%を大きく上回ります。よって実際の投資利回りは「20%」を超えていました。
また、レント収入が必要経費を上回り、キャッシュフローがプラスだった場合、利回りはさらに上がります。
タイミング的には銀行の定期預金に"寝かして"おくより不動産投資しておいて正解だったと言えるでしょう。
現在は、不動産価格が高騰し、特にオークランドではキャピタルゲインがあまり望める状況ではありません。
またローンを利用した場合、よほど頭金比率を高くしないとキャッシュフローがマイナスになり、「赤字経営」を余儀なくされます。
そうした状況から当面、不動産投資で資産を増やすことは控えざるを得ません。今後は、株式投資へシフトしていくことになります。
幸い、ニュージーランドの株式市場には5%以上の高配当株が珍しくなく、また安定成長を続けるNZ経済の恩恵を受けるため、将来的な株価の成長余地がある企業も少なくありません。
先月購入したFletcher Buildingは本日(2017年5月11日)時点で株価は購入時($7.95)から約8%上昇。想定配当利回りは約7%です。
キャピタルゲイン(株価上昇益)とインカムゲイン(配当金)を「両獲り」をすることによって利回りを上げていく方法は不動産と同じです。
株式投資の違う点はレバレッジをきかせないという点のみ。
ニュージーランド準備銀行のウィーラー総裁の発言からすると政策金利は当面据え置く方針のようなので今後の株価上昇余地はまだありそうです。
繰り返しになりますが、ニュージーランドの銀行預金は、一見利回りが良さそうでも資産運用の手段としては"弱い"です。
不動産の投資環境が悪化している中、お金にどこで働いてもらうか。「株式投資」が1つの答えになると思います。
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