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「ブログも引越し」のご連絡

ニュージーランドへ移住をする2018年。引越しついでにブログも以下アドレスへ移転しました。 *移転先ブログ NZ投資と移住のリアル https://investmenz.info 今後の更新は引越し先のブログで行ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

せっかくなのでアメリカズカップの恩恵にあずかろう

観光客にとって一大エンターテイメントのカジノ

またアメリカズカップ絡みですが、今回は「投資」の話です。


世界的なスポーツイベントを開催するということは、それなりの経済効果を見込めます。


例えば、2011年にニュージーランドがホスト国となったラグビーワールドカップ(以下RWC)の場合、以下のような経済効果がありました。


=ラグビーワールドカップの経済効果(2011年)= RWC目的の訪問客数:133,200人(2011年7月〜10月)
訪問客による消費額:3億8,700万ドル
訪問客(15歳以上)一人当たりの消費額:3,400ドル
RWC関連雇用創出数:7,840
GDP貢献額:5億7,300万ドル
(データ元:Stats NZ)

産業別の経済活動を見てみると、大会期間中は、運輸、小売、宿泊、飲食の売り上げが伸びています。


大会終了後もニュージーランドへの訪問者数は増え、お土産品などRWCグッズなどの販売が伸びました。


では、2003年にオークランドで開催されたアメリカズカップ(AC)はどうだったのでしょう。


スポーツカテゴリー、参加チーム数、試合会場数や期間、データの集計期間など異なる点が多いのでRWCと単純に比較はできません。


しかし、以下のデータでおおよその経済的インパクトはつかめます。

=アメリカズカップの経済効果(2000年〜2003年)= AC関連雇用創出数:9,360
GDP貢献額:5億2,900万ドル
AC関連消費額:5億2,300万ドル

RWCに比べると長い期間でのデータなのが気になりますが、それでも金額だけ見ればRWCに匹敵するほどのメジャーなイベントと言えます。

次に「誰」がお金を落としてくれているのかをみてみます。

=主なグループ別消費貢献額=
シンジケート(参加チーム):1億7,100万ドル
スーパーヨット、その他のヨット:1億5,500万ドル
シンジケートコミュニティ:5,300万ドル
海外からの訪問客:4,900万ドル
大会主催者関連:2,900万ドル
メディア:2,800万ドル
スポンサー、企業:2,100万ドル
クルーズ船、その他の船:1,100万ドル
(データ元:Ministry of Business, Innovation and Employment)

アメリカズカップの前には挑戦艇を決める戦い、ルイ・ヴィトンカップがあります。この時は、6カ国から9チームが参加して争われました。

120ものレースを2002年から2003年にかけて5ヶ月以上をかけて戦ったので、シンジケートが使うお金がトップなのはうなづけます。

そして目を引くのがスーパーヨットで訪れる世界の富豪たちの消費額。一隻で500万ドルの経済的利益をもたらすと言われています。

今度は、「誰」が経済的恩恵を受けているかをみてみましょう。


=AC特需の恩恵を受ける産業と金額=

海事・船舶産業:1億4,300万ドル
宿泊・サービス産業:9,200万ドル
小売・娯楽産業:1億3,200万ドル
法人・家庭向けサービス:4,800万ドル
交通産業:4,800万ドル
(データ元:Ministry of Business, Innovation and Employment)

船舶や宿泊の消費額は言わずもがな。特筆すべきは「小売と娯楽」の消費額です。

前述のスーパーヨットでやってくる「超」の付く富裕層のように、アメリカズカップを観戦する人の中には経済的にたっぷり余裕がある人たちがいます。


彼らが「娯楽」に多くのお金を落としてくれるものと思われ、その消費の受け皿となっている企業の1つにSkycity Entertaiment Group(SKC)があります。

SKCはカジノ、ホテル、コンベンションセンターを運営していますが、カジノについてはニュージーランドで独占している企業です。

オーストラリアとニュージーランドの株式市場に上場しており、ここ数年の株価は緩やかな右肩上がりになってはいます。ただ、それほど魅力を感じるほどではない上昇率です。

そこでアメリカズカップによる経済効果があった期間の株価をチェックしてみました。

すると、目を見張るほどの伸びが示されています。

=SKC株価=
2000年4月1日:$0.7677
2003年4月1日:$3.8879
(データ元:Yahoo Finance)

2000年にチームニュージーランドがカップ防衛を果たした後から2003年のアメリカズカップが終るまでにSKCの株価は「約5倍」に跳ね上がっています。

この時期は、南島のクィーンズタウンやオーストラリアのアデレードにカジノをオープンしており、会社の成長期と重なっていることも株価上昇の要因としてあります。

ですので、次回アメリカズカップ開催があるというだけの理由で、これほどの株価成長を期待するのは酷でしょう。

ただ、SKCが中長期的に観光需要の追い風を受けていくことは容易に想像でき、ファンダメンタルは良好と言えます。

配当も5%を超えており、ここに株価の上昇が加われば魅力的な投資先になりえます。

昨年後半にあった下げ相場のようなタイミングがあれば買いを入れる予定の株の1つです。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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