◇NZドルへの全力投資
ふだんは「投資は長期でご安全に」をモットーとしていますが、ここぞ!という時は一気に攻めて資産を増やしてきました。
「大砲」と呼べるだけの資金を発射したのは、これまでに2回。
1度目はサブプライム問題から端を発し、リーマンブラザーズの倒産でピークを迎える金融危機の時です。
世の中的には「危機」だったのかもしれませんが、私にとっては絶好の「大チャンス」でした。
円高が進行し、過去20年で最高の97円台をつけていたNZドルは急落。一時1ドル「45円」を割り込みます。
欲しかった商品が「50%OFF」のタイムセール。とても仕事どころではありません。
ありったけの貯金(日本円)を集めてNZドルを爆買いです。
この時に買ったNZドルがその後の投資に役立つことになります。
◇知識不足から想定外の展開に
当時、ニュージーランドの銀行預金の金利はビックリするくらい高かったので、NZドルは「とりあえず銀行に預けておけばいいや」くらいの気持ちでした。
ところが、、、
リーマン前に「7%」以上あった定期預金の金利が「4%」台まで急降下してしまいます。
「世の中の景気が悪化する」⇒「中央銀行が政策金利を下げる」⇒「市中金利が下がる」
という当たり前のことが当時の私は理解しておらず、銀行の金利はずっと高いままだと思い込んでいました。
定期預金にしておいても大してお金が増えないのであれば、「別の手段」を考えるしかありません。
◇衝撃のビギナーズラック!
そこで定期預金を解約。妻の後押しもあり、以前から興味を持っていた「不動産」を買ってみることにしました。
最初はおそるおそるのベイビーステップです。小さな2ベッドのユニットを買って賃貸しました。
ずっと持っていようと思っていたところ、約1年後に不動産エージェントが「売却」を勧めてきます。
どうやら不動産価格が上がってるらしいのです。
物は試しということで、オークションをやってみたら「十数万ドル」の儲けが出ました。
◇またも勉強不足を露呈
キャピタルゲイン税は当時のニュージーランドにはありませんでした。
しかし、「日本の居住者」の場合、不動産売買による所得が”日本国外”で発生したとしても日本で税金を納める義務があります。
キャピタルゲインに対する予定納税額を会計士から聞いた時、呟いた言葉は、
「年収、超えてんじゃん」
サラリーマンとして得ていた給与は細々としたものでしたが、それでも年収以上の納税をすることになるとは。
納税した後の年は、働くのが少しむなしく感じました。
不動産を短期保有で転売すると「高い税率」がかけられます。
税金によって利益が減ることを、身をもって学ぶ結果となりました。
◇2度目のチャンス到来
オークランドの不動産価格が上がっていることは最初の売買で「確認」できました。
資金も増えていて攻めの準備はできています。
ここはチャンス、と感じたので2度目の大砲を打つことにしました。
しかし、不動産マーケットは完全売り手市場だったため「買うっ!」と手をあげてもすんなり売ってもらえるケースは稀です。
資金面よりも売主との「交渉スピード」でライバルとの競争に負けることがしばしばでした。
それでもなんとか一年で三棟買い、弾切れとなったところで終戦。
その後数年続いた不動産ブームによって価値が大きく上がり、結果的に大満足な投資となっています。
◇運をつかむためには
2回も連続して大きな波に乗れたということは、確かにラッキーだったと思います。
私の場合、投資するお金どころか、住むところさえ困っていた時期があったので年中無休で働き続ける時期も長くありました。
さらに、過去にはビジネスで失敗して大損した経験や、前述の通り勉強不足で多額の税金を払ったこともあります。
ですので、お金をの大切さや失うことの怖さは多少知っているつもりです。
それでもチャンスが来たと感じたら「勇気」を出して、思い切った投資をしたからこそ運をつかめたのだと考えています。
◇チャンスはいずれまた訪れる
実際、こうしたビッグチャンスは数年から十年に一度あればいい方です。
サブプライムローンの不良債権化を引き起こすアメリカの住宅価格の下落が始まったのは「2007年の夏」でした。
あれからちょうど10年。次に世界経済が大きく揺さぶられるのはいつなのか、それは誰にもわかりません。
ただ、景気拡大局面が長期間続いたことで、その「反動」は決して小さなものではないはずです。
「少しでも生活の足しになれば」とか「うん十年かけて増えればいい」というスタンスで投資をしている方に大きなリスクテイクはおすすめしません。
ただし、資産を増やしたいと「本気」で思うのであれば、
「ここぞというチャンスで勝負しなければ、あとで後悔するだけですよ」
ということは言っておきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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