ニュージーランドの水上住宅！？

ニュージーランドでは、2019年7月までに賃貸住宅には天井と床下に基準に沿った断熱処理をすることが法律で義務付けられました。

はっきり言ってニュージーランドの中古住宅は、日本のそれと比べると作りが「ちゃっちい」です。

「中古住宅」と一口に言ってもその古さは半端ありません。築30〜40年はまだ若手。築100年なんてのもザラにあるからです。

住宅用断熱材の歴史は比較的浅く、暑さ寒さが厳しい日本でも一般的に普及しだしたのは1979年に旧省エネ基準が制定されてから、つまり1980年代以降だと言われてます。

ニュージーランドの古ーい住宅に断熱材が入っていないのは当たり前なのです。

かつてオークランドで一軒家を借りて住んでいたとき、冬になると猛烈な寒さを「家の中」で感じていました。

底冷えして裸足で歩けないほど床が冷たい、、

朝起きると吐く息が白い、、、

家の中で「凍死」しないようにやたらと着込んでいた記憶があります。

この家には断熱材はもちろん入っていなかったのでしょう。さらに窓やドアから入ってくる隙間風が追い討ちをかけていました。

冬はまさに「冷蔵庫」のような家になってしまっていたのです。

自分が貸している家が「あの家」のように寒かったらテナントがかわいそうです。

断熱されているかどうか確認できる書類がなかったため、まず、管理会社にチェックしてもらいました。

すると、修繕費用総額5万ドルの曰く付き物件「I」に断熱材が入っていなかったことが判明。

手のかかる子供ほど可愛いと言いますが、修繕費がかかる物件ほど憎いものはありません。

断熱処理の義務化まであと2年あるので、あわててする工事ではないのはわかっています。

ただ、ギリギリになれば工事予約が混むことも考えられ、そうなれば費用が高くついてしまう可能性があります。

実際、オークランドは建設ブームで建築関連の労働者は不足しており、頼める時にやっといた方が得策です。

管理会社に手配を依頼するとさっそく工事が始まりました。

天井の断熱施工はパッと終わったようなのですが、「床下」に厄介な問題が発生です。

断熱業者が撮影した床下の写真

床下一面に「田植えでもするんですか？」というほどが水がたまっています。

この家の床下は水がたまりやすい事実が購入後5年近く経って判明しました。

柱には「カビ」もはえていて、断熱業者が

「乾かないと仕事にならないから夏まで待ちますか？」

と連絡してくるほどの状態です。

「夏って、、、今、冬だよね、、、」

どんだけ気長なんだと思いましたが、とりあえず、この水を排水できるか別の業者に見てもらって判断することにしました。

「断熱工事だけで＄３０００、さらに排水工事が加わると一体いくらになるんだろう、、、」

不動産投資家は世間から不当に儲けているように後ろ指を刺されることがあります。

批判をするならば、賃貸経営には「いろんな費用」がかかっていることも知った上でしてもらいたいと思う今日この頃です。

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